腸内洗浄、便秘薬について考える

健康

腸内洗浄するな、便秘薬を飲むな

とにもかくにも、排泄というのが何より大切である。「出入口」と、扉に掲示されていても、間違っても「入出口」とは書いていない。出す方、出る方が先、ということを意味している。排泄があってこそ、吸収、消化があるのだ。経営学的には、事業繁栄、事業成功の秘訣は今までの成功パターンを「捨てる」ことにあると、ドラッガーは体系的廃棄の大切さを述べているのだが、体の健康の秘訣を成功と考えると、「捨てる」ことは「排泄」することにあたると言えるのではないか。毎日の排泄をスムーズに出来ることが健康生活の王道である。

 

朝食を食べないから便が出ないなどと、妄説を説く輩も数多くいるが、人間はトコロテンではない。後ろから入ってくるから、前に出るとでも言いたいのだろうが、全く体のメカニズムを知らない幼稚な説でしかない。下剤等を服用していたら、腸のぜん動運動という自然の働きがあるものを、薬の力を借りない限り、だんだんと排泄することが出来なくなってまう。そして、それでは終わらず、薬の服用を続けていたら、薬に体は慣れてしまい下剤を飲んでもぜん動運動を誘発することが出来なくなるようになってしまう。これは、恐ろしいことである。

 

「腸相をきれいに」、ということが流行ると、腸内をきれいにする方法として、腸内洗浄という手法が若い女性の間で広まっているようだが、過度な腸内洗浄は大間違いであり、一種の自殺行為と言ってもよい。腸内洗浄の有効性のうたい文句は、宿便を出してくれるということだが、何もそのような、危険で失うことの方が多い医療行為をするより、食物繊維を多くとるようにするのがいい。勿論、通常の食事だけでは一般的に推奨されている24グラムを確保するのは大変なので、ここについては経験則で最適なものに出会うことが出来たので、興味のある方はお問い合わせいただければ、お伝えさせていただくことを約束する。

過度な腸内洗浄の危険性

過度な腸内洗浄は有害なことだらけで、かえって腸を腐敗させる原因を作ってしまう。その理由は、腸内洗浄は便だけではなく、一生で一定量しかない体内酵素までも著しく捨ててしまうことになるからだ。体は酵素なしに生きていくことはできないし、高齢化により、酵素は減少してしまい、一生で使える体内酵素の量は決まっていると言われている。その肝心の酵素を洗浄により、捨ててしまうのだから、過度な腸内洗浄という行為は身体の仕組みが何もわかっていない、エセ医者の所業であると言える。

 

腸内洗浄は酵素だけではなく、酵素を助ける働きを持つミネラルやビタミン、腸を守る善玉菌などの腸に必要な菌まで一緒に流してしまうので、腸内洗浄により表面的にはきれいになった腸は、実は腸に必要な肝心な微生物まで流してしまい、免疫力を著しく低下させたことになり病気にかかりやすくなる。だから、お金を支払ってこのようなことをすることは、自殺行為であると言えるのではないか。

 

腸というのは一般の人が認識しているより、想像以上に重要な器官である。進化の過程では、腸がまずあり、腸から他の内臓器官が出来あがったことが分かっている。このように腸は生物にとって最も原初的な内臓器官であり、免疫、消化、吸収、排泄、栄養補給という生命活動の根幹を成している器官であり、その大事な腸の働きを高めることは善であり、腸の働きを弱めることは生命体にとって最も危険なことなのである。

 

とにかく、便が出ないほど健康に悪いことはない。便が出せないということは、体の中に毒素が溜まったままになり、腸の腐敗が進行してしまうし、消化管からでるホルモンも分泌しにくい状態になってしまう。更に、腸全体の機能が低下するので、栄養吸収も悪くなるし、腸内にたくさんあるセロトニンやドーパミンといった幸せを感じる物質も作られなくなり、精神的にも不安定となり、不幸感覚が強くなる。

 

だから自然排泄という当たり前のことが出来ないからと、腸内洗浄したり、便秘薬を飲んだり、浣腸したりすると、とてつもない悪影響を体に及ぼすことになる。しかし、腸を元気にするにはお金も時間もいらない。適度に食物繊維を取り入れ、朝だけ断食で毎朝スッキリ出て、腸の健康を守る事ができることは体験済みである。

 

フランスでは「断食」「ファウスティング」は「メスのいらない手術」と言われていて、それほど全身の汚れた細胞を浄化させよみがえらす効果があるものなのである。最近では16時間断食によるオートファジーも知られているが、非常に有効だと感じている。肌も綺麗になるし、若返るし、健康を実感できる。

 

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