「精神免疫学の効能を知って生活すれば病気は治る」
昔からよく、「笑う門には福来る」と言うが、確かにこの格言は当たっている。
米国のジャーナリストのノーマン・カズンズの著書「笑いと治癒力」では「笑い」がいかに治癒力を高める効用があるか、ということを述べられている。彼は、500人に一人しか治癒しないと言われる「膠原病」を患い、医者にさじを投げられたが、自力で不治の病を克服した経験を持つ。その方法とは、病室に「ドッキリカメラ」のビデオを持ち込み、毎日それを観て大笑いをするという、奇想天外な独自の”治療法”だった。
その他にも、吉本新喜劇の漫才や林家喜久蔵の落語を見た患者の数値が改善された、というエビソードも聞いたことがある。
笑う動物は人間だけ
笑いについての医学的効用というのは、何も新しい発見というほどでもなく、医学書を紐解けば色々な所に出てくる。日本では「日本笑い学会」という組織もあり、「笑いは健康に良い」ということを普及することに努めている機関もあるほどだ。
あらゆる地球上の動物の中で「笑う」のは人間だけではなかろうか。ひょっとすると、鯨もアザラシもシロクマも笑いがあるのかもしれないが、なにせ「笑う」表情をみせないので、確認することはできない。笑いながら怒ることはできないし、泣きながら笑うことも難しい。やはり、笑いには表情の変化が認められてこそ「笑った」と言える。
インドのオオカミ少女の実話を聞いた人は多かろうが、「笑い」の観点でその実話を記憶している人は、ほとんどいないだろう。今から約90年前にインドで発見された二人の少女がいた。オオカミに育てられることによって、人間としての本能が狂い、まるでオオカミのような生活をしていた。
昼はじっとしていて、夜になると穴から出て走り回り、一キロ先の肉の臭いを嗅ぎつけて、手足を使って四つ足で歩き走る。牧師が手元に引き取り、衣服を着けさせて人間としての教育をしたら、二足歩行できるようになり、言葉も少しは覚えることができたのだが、最後までできなかったことがある。
それは人の顔を見て笑う、ほほ笑むということだった。
赤ちゃんはお母さんが微笑むと、微笑み返すという、自然な訓練を受けながら育つ。しかし、オオカミは決して笑わないので、自然に身につくはずの人間としての表情が、できなくなってしまったというわけだ。笑うのも、表情筋を駆使して表情をつくるので、意外と難しいのだ。
かくて、オオカミ少女は最後まで人間の定義にあてはまる習慣を、身につけることはできなかった。
悲しい話だが、人間と動物の違いは「笑い」があるのが人間であって、動物には「笑い」が無いとも言えるのかもしれない。よって、人間だけに与えられた「笑い」を生かして人間関係を調和したり、健康に生かすべきであろう。
コメント
素敵ですね。笑う門には福来る!!この言葉大好きです。「病は気から」と言う言葉があるように、この世の中は、東洋医学や西洋医学だけでは語りきれない解明できない事が沢山あると思います。私も原因不明の免疫の病気ですが、毎日笑って、病を跳ね除けたいです!!♡