よく噛むことは超大事!
「よく噛んで食べなさい!!」と、我々の時代は両親に教育されてきた。しかし、最近はあまり「よく噛んで食べる」ことを注意していないのではなかろうか。パスタ、ハンバーガー、パン、プリン、スイーツ、などなどがどこの家庭の食卓にも並んでおり、時代はどんどん軟食化してしまい、よく噛んで食べなくても喉に詰まることがなくなったから、そう言わなくなったのかもしれないが、一般の人が思っている以上に「噛む」ことは、健康生活に欠くことの出来ない日常の行為であり、それは生活習慣病を始めとする様々な病気との密接な関係があることが分かって来た。
一般の医学・健康本、歯科の本などを読み研究してみると、「噛む」ことの重要性を訴えている個所がいたるところに見つかる。私自身、以前より「噛み」「咀嚼」することがいかに健康を促進する大事なことであるかということは理解していたのだが、私にはもともと早食いの習慣があり、何度もチャレンジしては、挫折するので、よく噛む食事習慣をつけることをスルーして来た。
しかし、ある方法により「よく噛んで食事をする」ようになって来ている。そのある方法はもったいぶって最後に述べることとする。まずは、「噛む」ことが人にとっても、動物にとっても、いかに重要な役割を果たしているかということを知ることから始めよう。何事も知的に理解を進めることが、食習慣を変える第一歩だからである。
「よく噛んで食べる」のは全員が賛成!!
よく噛んで食べることにより失うものゼロであり、よく噛まないことによる弊害は数知れなくある。よく噛んで食べると、肥満防止、認知症の防止になるだけではなく、歯も丈夫になり、ストレスの解消にもなりうる。更には視力までよくなることが分かってきている。
よく噛んで食べることは、人間の体、脳、そして心をも守ってくれていることが科学的にも明らかになってきている。これは仮説ではない。医学を研究していたら、医学論における学説や主義主張は、左翼と右翼、天動説と地動説の如く両極端であり、どちらがいったい正しいのだろうか?という疑問につきあたる事がよくある。要は「先生」によって唱えていることが真逆であるということだ。
しかし、「よく噛んで食べる」ことに関しては反対意見は皆無である。「いや、噛んで食べたら不健康になる!!」という論陣を張る医者、ジャーナリストの意見に遭遇したことはない。よって「よく噛んで食べる」ということは、東洋でも西洋でも、昔から言い伝えられてきた、その推奨される食習慣は全会一致賛成という珍しい事例と言える。
「噛む」という行為に隠された健康の秘密
しかし冒頭で述べたように、先祖伝来の正しい食習慣は、核家族化の進展により断絶してしまい、或いは忙しい現代社会では食事の時間を節約するために、「早食い」が習慣化してしまっている人も急増している。よく噛まないで食事をすることがいかに害毒であるかを、理論的に公教育でも教育していないのではなかろうか。
現代人はサプリメントの服用も日常化しており、栄養素を摂ることさえできていれば健康でいられるという、間違った栄養学を信じている人も数多くいる。サプリメントは「よく噛んで食べる」ことはないので、時間をかけなくとも栄養補給ができるので手軽だと思っている人もいるかもしれない。しかし、「噛む」ことに隠された人体を健康に導く秘密を知ったならば、よく噛まずにいられなくなるはずだ。
人は決して栄養を摂ることで生きていることができるのではなく、噛んで栄養を摂ることにより、生き続けることができるのである、というのが本当のことなのだ。
卑弥呼の歯がいーぜ
よく噛む事の八大効果というものがある。その標語を「卑弥呼の歯がいーぜ」という。考えたのは歯学博士の齋藤滋氏と学校食事研究会だ。
「ひ」・・・・肥満防止
⇒よく噛むことは、今流行りのダイエットに繋がるし、無料でできるからこんないいことはない!
「み」・・・・味覚の発達
⇒よく噛むことで味わうことが出来る。自分の身体にとっていいものを美味しく感じるようになる。
「こ」・・・・言葉の発音がはっきり
⇒年齢が上がってくると、喧嘩の理由上位に何を言ってるかわからないというのがはいってくる。これを、避けることが出来る。
「の」・・・・脳の発達
⇒よく噛むことで、脳が発達する。つまり頭が良くなるのだ、これも、朗報である。
「は」・・・・歯の病気予防
⇒よく噛むことで、唾液が出て口の中の環境が良くなる。
「が」・・・・がん予防
⇒なんと、ガン予防になるともいわれている
「い」・・・・胃腸のはたらきの促進
⇒胃腸の働きが、大事なのは言うまでもないが、その働きを促進してくれる。
「ぜ」・・・・全身の体力向上と全力投球
⇒活力に満ちてくるということである、元氣百倍!
よくこのような標語を考えたものだ。言い得て妙である。おしむらくはこの標語をほとんどの人が聞いたことがないことだ。いずれにしても、「噛む」だけでこれだけの効能があるのだから「噛んだらいいではないか」。がしかし、ここに障害が横たわっている。その障害と乗り越え方は、次回にゆずりたいと思う。
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